6年生対象「私のルーツを探る旅」 平成14年2月21日(木)第2時 実施 多目的室      戻る
事前の調べ学習「へその緒について調べてみよう」から

へその緒は,ガソリンスタンド方式か?掃除機方式か?」・・・母親が伸ばしたのか?赤ちゃんから伸ばしたのか?

お母さん先生のお話

担任のまとめ

授業後の感想
「調べ学習」から
小**里
 その昔,へその緒はとても大切なもので,日本各地で大事に保存され,その子の九死に一生という場合にへその緒をけずって飲ませると1度は必ずなおるという言い伝えがある。
木**子
 へその緒は,お母さんの体とではなく,胎盤とつながっている。へその緒の血液型が赤ちゃんの血液型となる。最近では,臍帯血の中に白血病などの治療に役立つ細胞が含まれていることがわかり,骨髄移植などに使われるようになった。
伊**美
 グアテマラの西部高地のマム系先住民…赤ちゃんの父親が山の中の最も高い木にへその緒を結び付けておく。
 日本のある地方…へその緒を便所につるして夜鳴きのまじないとする。
 フィリピンのミンダナオ島 プチドノン…へその緒も後産といっしょに土の中にうめる。
 水俣病のこと…長い間知的障害とみなされてきた鹿児島県の
2人(37歳と39歳)が,残されていたへその緒かが検査されたことで胎児性水俣病と認定された。このへその緒は,水俣病の認定の立証に役だった。 
山**地
 へその緒は,お母さんの栄養をもらうくだ。ぼくは,初めてへその緒を見た。これがお母さんとぼくのきずなだと思った。
川**実 
 お母さんにへその緒を見せてもらってた意外に小さくて変な形で「えぇーっ」と思った。へそ大能古とを聞いたら,お母さんのおなかにいる時はへその緒を通じて栄養をたくさnもらって呼吸していたけれど,お母さんのおなかから出た時は,一人でご飯を食べたり呼吸をしなくてはいけないあから,へその緒が不要になるので,お母さんとつながりの記念として保管する。木箱の上に「寿」という字が書いてあった。裏には,両親の名前・生まれた月日が書いてあった。それは,無事にあなたたちの子どもがうまれましたよ」という意味だという。
澤**徳
 へその緒は,親と子のつながりでもあり命のつながりでもある。
***優
 へその緒は,もともとなぞがあかされていないもので,移植が行われるようになったのは1988年ごろ。臍帯血移植というのは,へその緒の胎盤の中に入っている血を利用したもの。骨髄移植だとドナーとの話し合いで半年くらいかかってしまうが,臍帯血移植ならあらかじめ血が取ってあるので2週間で十分。ただ,移植できるのは30キロ未満の子どもということもわかった。今までやっかいものあつかいだった胎盤やへその緒が一人の赤ちゃんをおなかの中で守って育てた後,さらにもう一人の子どもの命を救うことができる。「ごみを金に変えた」という意味になると聞いた。 
授業の中での意見
 「へその緒は,お母さんから栄養を与えるために伸びたものか?(ガソリンスタンド方式)胎児が自分から栄養を取りこむために伸ばしたのか?(掃除機方式)」の問に対して…… 
☆印 ガソリンスタンド方式側の意見   ★掃除機方式の意見
☆受精卵はとても小さい。そんなちいさなものから大きなへその緒が伸びるわけがない。だから,お母さんの子宮側から伸びてくる。
★受精卵は自分から「生きるぞ」と思って,成長していると思うから自分から伸ばしていくと思う。
☆受精卵はとても小さいから,その小さな受精卵をめざして子宮からへその緒が伸びて見事命中するなんて考えられない。だから,自分から伸びた。
★へその緒の先にセンサーみたいなものがついているのかもしれない。それで,小さな受精卵を感知してくっつく。
☆いや,やっぱりそれはおかしいと思う。 

 お母さん先生のお話
 私には、二人の子供がいますが、5つも学年が離れています。
上の子の時には、卵子がうまくあかちゃんの命になって生まれたのですが、その後、私の体の具合が悪くなり、病院で見てもらったところ、命のもとの卵子がでなくなっていました。そこで、私の健康回復のためともうひとりのあ赤ちゃんが授かるように、当時1才半だった上の子を連れ、病院に通いました。
 初めは週1回後では2週間おきに通い、検査・薬・注射などの方法を尽くしました。そして、2年後にようやく卵子が赤ちゃんになってくれて妊娠できました。苦しくつらい体験もしましたが、半分あきらめていましたので、妊娠を知った時はとてもうれしくて何度も先生に確認したことを覚えています。
 でも、中には、受精できなかったり子宮にうまくくっつかず育たなかったり成長の途中で赤ちゃんが死んでしまったりすることもあります。子供がほしくても授からない人もあるのです。
 今回のテーマについて、「すこやか会ママクラブ」のお母さんたちとお話をしていたら,私のほかにも子供を授かるためにいろいろ努力した経験のある人がいることがわかりました。
 さて、卵子というのは、卵巣から出て8時間以内に精子が到達しないと赤ちゃんになれないそうです。
 「あなたになるもとの卵子」がお父さんの精子の合図で限られた時間の中で受精して「あなた」となれたのは、奇跡のようなタイミングだとはおもいませんか?
 もともと600万個もあった卵子の代表選手として排卵され受精し、この世に誕生した「あなた」と同じ人間は二人といません。40億年という生命の歴史の中で過去のどこを探し
ても「あなた」はいません。これからだって現れません。今ここにいる「あなた」だけが「あなた」なのです。兄弟も、そしてあなたのとなりの友達もみんなそうなのです。奇跡
と奇跡がとなりに座っているのですよ。なんだか不思議だけどすばらしいことだと思いませんか。
 これから先の長い人生の中で思い悩むこともあるでしょう。でも、自分の存在を誇りに思い、命というものを大切にして生きていってくださいね。

 担任の先生のまとめ
 授業のまとめを担任のO先生がしてくださいました。
 「自分の人生の中で,1番よかったこと,それは子どもを産んだことです。産まれたばかりのわが子をこの胸に抱いたときのあの温かさを,先生はいまでも覚えています。
きっと,みんなのお母さんも同じだったとおもう。・・・中略・・・ずっと遠い昔から,いのちのバトンをたくさんの人が受け継いで,いま,あなたの中で生きています。あなたのいのちは,あなただけのものではなく,次へつなげていかなくてはなりません。受けけ継いできたいのちのバトンを,絶対に落さないで!大切にして生きていってください。」

授業後の感想
高**太
 受精卵は,小さいのに胎盤やへその緒を出せるなんてすごいと思った。卵巣の中に600万個ぐらいの中から生まれてきたなんて奇跡に近い。
尾**子
  小さいたまごが,お母さんにもぐりこんで自分で自分を作っているなんて思っても見ませんでした。命を大切にしたいです。
小**里
 私は覚えていないけど,一生懸命「生まれよう,生きよう」というふうに赤ちゃんが生まれてくることにとても感動した。
倉**太
 へその緒は子どもが作るということが初めて分かりました。へそ緒のは,おかあさんとのかたい絆だとわかりました。
多**起
 「いのちのバトン」を落さないで,私の子ども・その股子どもまで渡していきたい。そのためにはやっぱりみんなが,いのちの大切さをわかっていなければならないと思う。
伊**輝
 ぼくたちは,数千万個の卵子や精子の中から生まれてきたからすごいと思った。あと,あんなちったい赤ちゃんのたまごが,自分で胎盤やへその緒を作れるなんてすごいと思った。
木**子
 へその緒は,赤ちゃんのものだということを初めてしりました。こんな小さい赤ちゃんが自分で生きようとして,へその緒を伸ばしているなんて驚きました。最後の大島先生の話を聞いて,私も命のバトンを絶対に次につなげようと思いました
高**平
 卵子が自分でへその緒を作ってお母さんの中で自分の力をお母さんの力で育っていくなんてすごいと思いました。
萩**道 
 みんながこうやっているのが当たり前と思っていたけど,何十万個もある卵子や精子の中から選ばれた代表なんだなぁと思えてきた。もしも卵子や精子が違っていたら,みんなちがうふうになってしまうのかなと思うと奇跡みたいなことだと思った。
高**斗
 何万個の中から選ばれ丹がぼくたちでよかった選ばれていなかったらこのみんなと会えなかったのだから。これからもバトンをつなげていきたい。
藤**奈
 私が生まれるのも,普通のことではなく,たくさんの奇跡があつまってできたと思った。命ってあたたかいなぁ。
内**美
 私は「命のリレー」ということばがすてきだなと思いました。いつから始まったのかだれから始まったのかそんなことぜんぜんわかんないけど,今,私は「いのちのバトン」を持って走りつづけている。すごくすてきなことだと思う。
大**美
 今日の授業のお母さん先生と大島先生のお話が心にのこりました。命のバトンをもっているなんて思ったのは今日が初めてだ。必死に生きようとかそんなことを考えたこともなかった。でもこの12年,なやんだり,うれしかったり,いろんなことを学んだ。なかなか言えないけど,お母さん生んでくれてありがとう。